砂糖菓子のくちづけ
「大好き。」キスの合間に呟いた言葉も君は聞き漏らさない。



砂糖菓子のくちづけ



「それ。・・・何。」

僕の想い人、 が持っている箱を見て言う。

はにへらっと笑って「骸さんに貰ったの。」って言う。

その笑みと言葉で僕がどんな気持ちになるか君は知らないんだろう?

・・・あいつ、今度会ったら咬み殺しておこう。

これ以上と僕の間に入って来れないように。

「どうしたの? なんかあった??」

なんて、君の所為だよ。

「別に。」

ちょっと心配そうな目をしてた。

が、あいつからもの貰って嬉しそうにしてたから。」

ふと口に出してしまった言葉。

目の前のが真っ赤になる。

「・・・雲雀さん?」

「何でもないよ。」

そんな顔しないでよ。僕まではずかしくなる。

まだ僕にはこの関係を壊す勇気なんてないよ。

この空気のままでここにいることもできない。多分。

「あの南国果実咬み殺してくるよ。」

机の上の学ランを掴んで立ち上がった時、も動いた。

「何。何の用事?」

僕のワイシャツを掴んでうつむいているに言う。

「行かないで。」

「邪魔なんだけど。」言おうとした言葉が口から出ない。

かわりに出た言葉は、

「どこにも行かない。」だった。

またが顔を染めている。一々赤面しないでよ。

「・・・あのね?」

聞いて?と言ってくるをソファーに連れて行き座らせる。

「お茶でも飲む?」

と聞くとは小さく頷いた。

すぐにお茶を入れての元に戻る。

「それ、南国果実から貰ったもの?」

「うん。砂糖菓子だったよ?」

と、言って食べようとするを止める。

「変な物入ってるかもしれないから。」

と、口に入れようとした砂糖菓子を奪い口に放り込んだ。

「・・・・・・・。」

な、これは・・・・。

「ど、どうしたの?」

「甘すぎ。」

なぁんだ。砂糖菓子なんだから当たり前でしょ?と笑うがもう一つ手に取る。

「そ、そういえば、あのね。「が好きなんだ。」

「「え?」」

思わず口からでた答えに自問自答する。

今僕、なに言った?

「あのね、私もね好きなんだ。雲雀さんが。」

衝動的にに口づける。

「ひ、雲雀さん。」

案の定また真っ赤になっている。

だからそういうところがかわいいんだって。

「大好き。」




はじめてのキスは、砂糖菓子の味がしました。by